【症例報告】 左肩の挙上・外転時痛 Iさん 50代女性 プロジャズピアニスト

主訴は
左肩の挙上・外転時痛。
肩の前面に強い痛み。
以前から肩の動きが悪かったところに
自転車で転倒。直接左肩をぶつけたりした訳ではないが
段々腕が挙がらなくなってきた。

整形外科の診断では
肩の石灰沈着が原因との診断。

この診断に疑問を持たれ来院。

初回

身体の所々に打撲のアザ。
左小指は、アルミ副子で固定。

疼痛部位を避け
左上肢の揺らし・マッサージ・PNF・ストレッチ。

軽さは出たものの、まだ痛いとのこと。

2診目

揉み返しが出たものの
痛み自体が軽減し
夜も痛みで目が覚めることなくなる。
衣類の脱ぎ着が楽になる。

左上肢の揺らし・マッサージ・PNF・ストレッチと鍼治療。
鍼治療は、上腕3頭筋・ローテーターカフを中心に。

外転が楽になり
挙上は、痛みがあるものの
100度くらいまで挙がる。

3診目

かなりいいとのこと。

左烏口突起周辺を中心に
揺らし・マッサージ・PNF・ストレッチ。

ほぼ痛みなく
動きもスムーズ。
これにてご卒業!

以前に右肩をが
痛くなったこともあるとのことで
職業柄上肢に負担がかかっている模様。

端の鍵盤を弾く場合
椅子に座った状態で
上半身を扇のように傾けるのではなく
椅子に対して
上半身を平行移動させて
鍵盤に平行になるよう指を当てると
良い音になるんだとか。

またこのところ
以前よりソロでの演奏が多く
鍵盤の端から端まで使うことが多かった。

このようなことから
肩・上肢に筋的負担が増え
痛みが出たと推測される。

ジャズピアニストならではの
身体の使い方を知れて
大変勉強になtりました。

Iさんお大事に(^O^)/

【追記】
2010.11.20
4ヶ月ぶりの来院。
あれから何ともなかったとのことでした。が、肩が挙がりづらくなったとのことです。
両小指に特に力が入るらしく
手指のはばったさや重さも訴えています。

これはもう
病気でも何でもなくて
単なる職業病ですね。

これらも
マッサージ・PNFストレッチ・揺らしなどで
取ってしまいました。