【110】〖お昼のつぶやき〗肘内障

2024.2.20

 

院長 みやもとです

 

〖お昼のつぶやき〗

 

幼稚園程度の年齢の
子どもによく起こりますが
手を強く
引っ張られたときに
腕がだらっとして
まるで
「ひじが抜けた」
状態になることを
いいます。

 

これは脱臼ではなく
 肘の関節の
細い輪状の靭帯が
ずれた状態です。

 

骨と骨とを
輪のようにつないでいる
靭帯が未発達なために
起こるもので
靭帯が十分に発達する
7才以降には
ほとんど
見られません。

 

この状態になると
子どもは痛がって泣き
腕をダラリと下げ
ひじを曲げることができません。

 

あるいは
手のひらを
後ろに向けた状態で
じっとしています。

肩が上がらなくなった
手首が抜けた
と言われることもあります。

 

注意深く観察すれば
肩や手首には異常なく
肘関節を痛がっています。

肘内障の場合には
顆上骨折や外顆骨折
(上腕骨の骨折)と違って
変形・腫脹はないため,
X線をとる必要はないでしょう。

 

≪整復法≫

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原因が「ひっぱった」もの以外は
肘内症ではないと考えて
治す操作をしない。

手を突いたり
ぶつかった

ようなものであれば
骨折、捻挫、打撲を

疑わなくてはいけません。

3種類ご紹介します。

子供の肘を90度に曲げ
手首を内側や外側にひねる。
つまり前腕だけを回転させる。
「きらきら星」の動きの要領。

 

手のひらを

上に向ける状態にして
肘関節を支え
そっとひじを曲げる。

肘関節をつかみ
親指で橈骨頭を押さえ
あいている手で
患側の前腕を
回外(手のひらを上に向ける)させる。

 

それで整復できなかったら
回外の姿勢を保ったまま
前腕を押し込むようにしながら
屈曲させる。

無理にトライされなくてもよろしいですが
念のため書き出しておきますね。

≪整復音≫

 橈骨頭がはまると
「コリッ」「ポコッ」「コクン」が感じられる。

 感じられないこともある。

傷めた手でバイバイが出来たり
おやつ、おもちゃ、絵本を
差し出して手が出ればOKです。

≪予防法≫

習慣性になりやすいため
子供の手を
引く時に
「手首」でなく
「手」を握るように
したほうがいいでしょう。

くせになってしまったとしても
7才を過ぎると靭帯が強くなり
たびたび起こすことはないでしょう。

整復が無事終わったら
こちらをプレゼント。

「スティックシャボン玉」

上部のスティックを
回し抜いて振ると
でっかいシャボン玉が出来る。

もち
整復がちゃんと出来たか
最終確認も兼ねています
(^-^)/