【71】〖お昼のつぶやき〗線維筋痛症についてたなごころ的解釈

2021.10.12

 

院長 みやもとです

 

講談社 FRaU 公式WEBサイト

より引用

2020.01.21
八木亜希子さんも罹患した「線維筋痛症」で知っておいてほしいこと
そもそも「診断の是非」に議論がある
木原 洋美

関心が高まるとともに

昨年末、フリーアナウンサーの八木亜希子さん(54)が、線維筋痛症のために休養することを、所属事務所が発表し、この病気に対する関心が高まっている。2017年には歌手のレディー・ガガさんが闘病を公表したことでも知られる病気だが、医師の間では、「そもそも診断の是非について議論のある線維筋痛症と診断することは妥当なのか」という、極めて根本的な論争があり、決着していない。

 

医療情報専門サイト「m3.com」が2013年に実施した調査では、「『線維筋痛症』と診断するか」との問いに対して656人が回答し、「診断に反対する」と回答した医師が30%で、「診断に賛成する」と回答した医師22%を上回った。「どちらとも言えない」と回答した医師も48%存在しており、同編集部は、「診断基準に該当する患者が存在する一方で、疾患としての妥当性に賛同しきれない状況を反映しているのかもしれない」とコメントしている。

分かりづらい言い回しだが、要するに「線維筋痛症という病気は本当にあるのか、診察した医師が疾患を特定できなかった慢性痛に対して、便利に使っているだけなのではないか」ということだ。

 

国内で約200万人の患者がいる

 

線維筋痛症は、現在人口の1.66%、約200万人の患者がいると推定されている。患者会である「線維筋痛症友の会」のサイトには、「全身的慢性疼痛疾患であり、全身に激しい痛みが起こる病気です」とある。

具体的な症状として、「痛みは軽度のものから激痛まであり、耐え難い痛みであることが多い」「痛みの部位が移動したり、天候によって痛みの強さが変わったりすることもある」「重症化すると、軽微の刺激(爪や髪への刺激、温度・湿度の変化、音など)で激痛がはしり、自力での生活は困難になる」「随伴症状として、こわばり感、倦怠感、疲労感、睡眠障害、抑うつ、自律神経失調、頭痛、過敏性腸炎、微熱、ドライアイ、記憶障害、集中力欠如、レストレスレッグス症候群などが伴う事もあり、症状は個人差がある」など、じつに複雑多岐、かつ個人差がかなり大きい様子が記されている。

 

原因は不明であり、画像診断などでは異常がみられず、検査法も確立されていないことから診断が非常に難しいため、「患者の多くは診断されるまで、何箇所もの医療機関を何年にも渡って回り続けることになってしまう」という過酷な現状がある。

そして、線維筋痛症に限らず、「診断が難しい」とされる疾患の患者の多くは、「疾患名が分かってホッとした」と喜び、なかには嬉し涙を流す人さえいる。検査で何ら異常がみられず、病気であることが証明されないと、「詐病」や「怠けている」などと家庭や職場で疑われ、追い詰められてしまうケースも少なくないからだ。

それだけに、診断を下す医師の責任は重大なのだが、適正に行われていないケースはかなり多い可能性がある

 

薬が効かない場合もある

「当科には、『線維筋痛症』と診断された患者さんが頻繁に受診されます。ほぼ毎週といっても過言ではありませんし、全国から見えられます。大体は、様々な薬を処方されて副作用でボロボロになっているか、薬が効かなくて『手の打ちようがない』と言われて絶望して来られます」

そう語るのは、慢性痛の名医として知られる横浜市立大学附属病院市民総合医療センター・ペインクリニックの北原雅樹診療教授だ。難治性の慢性痛で北原教授のもとを受診する患者は、線維筋痛症のほか、低髄圧症候群、CRPS(神経障害性疼痛/複合性局所疼痛性症候群)、脊柱管狭窄症等々、さまざまな病名がつけられ、治療を受けるも効果なし、むしろ悪化しているということでやってくる。

しかし、北原教授は、線維筋痛症という診断が当てはまらない場合もあると感じている。

典型的な症例を1つ紹介してもらった。

 

服薬停止+減量+運動で治った50代女性

 

患者は元看護師。手足の痺れと重度の腰痛のせいで歩くことができず、車椅子で受診した。痛みが全身にあることから、「線維筋痛症」の診断を受けていたが、前の病院で処方された薬は全く効かなかったという。

線維筋痛症の診断には、鑑別診断といって、ほかに痛みを起こしそうな、あるいは悪化させそうな病気の有無を全部鑑別し、排除した後で診断することが不可欠なのだが、話を聞くと、ほとんど鑑別されていないことが判明。元看護師だけに、各種検査の意味は熟知しており、その証言は信頼できる。そこで前の病院での診断は誤診の可能性が高いと推察した。とりわけ、精神心理社会的要素がまるで検討されていなかったことが気になった。

 

両親の介護を一人で担って

 

患者は独身で、現在は要介護2。元気だった40代の頃から同居する両親(要介護3と5)の介護を一人で担っていた。看護師の仕事に加え、家でも二人の介護を一手に引き受けるのは、肉体的にも精神的にも相当過酷だったに違いない。

ある時、重度の「ぎっくり腰」を患い、早く治りたいと手術を受けて、一時的には回復したもののすぐに再発。以来、身長160センチに対して60キロだった体重は、運動不足とストレスからくる不安もあって急激に増加。現在は80キロを超え、いつの間にか、全身が痛み、歩行も困難になったため、仕事を辞めた。

診察の結果「脊柱管狭窄症」があることは分かった。だが、それだけでは全部の痛みは説明できない。「過重な介護による心身への過負荷、太りすぎと運動不足による相対的筋力低下、肥満によるSAS(睡眠時無呼吸症候群)/運動不足/薬物の副作用による睡眠障害、薬物の副作用としては体重増加や軽度認知機能低下も見られる」と診断した北原教授は、まず大量に投与されていたステロイドやリリカといった薬を徐々に止めさせた。

ソーシャルワーカーの協力を得て、両親には介護施設に入居してもらい、患者の負担を取り除いた。

「一日中痛い」という訴えに対しては、日記をつけてもらい、「痛くないときもあること」を自覚してもらうなど、心理療法的な治療を行った。

理学療法士の指導のもと、運動してもらい、栄養士の協力を得て食事療法も行い、4ヵ月で80キロから67キロへ、13キロの減量に成功し、最終的には60キロ以下になることをめざし、励んでいる。

患者は生活保護を受給していたが、職場復帰を望んでおり、北原教授が提案する治療に対して積極的に取り組んでくれた。

 

職場復帰の望みも

 

結果、5年以上もの間、方々の病院を回り、苦しんできた「線維筋痛症」は劇的に改善し、患者は「来年ぐらいには職場復帰したい」と楽しみにできるまでになった。

北原教授は言う。

「日本では、医師も患者さんも、診断名という呪いにかかっているような気がします。患者さんは医師に対して、何が何でも診断名を求めてしまう傾向がある。しかし、慢性痛に対して診断名がついたところでほとんどいいことはありません。急性痛は別ですがね。

慢性痛の多くは生活習慣に起因するもので、何よりも大事なのは、痛みを生んでいる生活習慣を変えて、痛みに支配されない生活を取り戻すことなのです。なので、病名がついたからといって、慢性痛の治療方針は変わりません。

一方、医師は、研究段階で病名がないと研究費が出ないとか、製薬会社からお金が出ないなどの現状があるので、なんとか病名を考え出すという習慣があるのかもしれませんが、患者さんが可哀そうです。生活習慣病を含む慢性疾患の多くは複雑系なので、因果関係がはっきりしません。そこに無理やり因果関係を持ち込み病名をつけようとするから無理が来るのです」

 

さらにもう1点。「治療の一環としての減量が効いた」ということで思い出されるのは、レディー・ガガさんだ。彼女も、病気療養に入る前は激太りしていたが、復活した際にはすっきりと痩せていた。

北原教授は、ガガさんの「線維筋痛症」も、音楽活動のストレスと過度の肥満から来る筋痛症だったのではないかと疑っている。

 

全身が痛い疾患の“くずかご”

 

「線維筋痛症に関しては、過剰診断による誤診の温床になっていると私も感じていました」

千葉大学医学部付属病・総合診療科の生坂政臣教授も、線維筋痛症の診断には懐疑的だ。

『総合診療医ドクターG』(NHK)の出題者として全国区の知名度を持つ生坂教授が率いる総合診療科は、「どこに行っても診断がつかない、臓器横断的な見方でないと診断がつかないような、隙間に落ち込んでいる病気、あるいは複合的な原因が合わさり、診断がつきにくい病気を自費診療で診る」――そういった医療の駆け込み寺的な診断を、セカンドオピニオン外来として引き受けている。診断専門で、的確な診断をした後は、個々の地元の病院へ引き継ぐ。

「(線維筋痛症は)客観的指標に乏しく、生物学的マーカー(血液での異常値)がないために、原因不明の全身痛を訴える患者に対して鑑別疾患を十分想起できない医療者が、この疾患に無理矢理押し込んで誤診してしまう傾向は以前からあります。

特に、米国リウマチ学会が2010年に出した診断基準で、1990年以来、本疾患に特徴的とされていた18ヵ所の圧痛点の存在を外したことから、全身痛を来す多様な疾患のくずかご的な診断名になりつつあることを危惧します。当外来にもそのような患者さんが時折受診されます」(生坂氏)

診断基準から圧痛点の存在が、重要であるにも関わらず外されたのは、圧痛点の評価が経験と技術を要する難しいもので、一般的な臨床医が用いるにはハードルが高かったからと言われている。

日本でも、診断には一貫して米国リウマチ学会の分類基準を参考にしているが、最新の『線維筋痛症診療ガイドライン2017年』の見解では、まずは2010年または2011年の基準を用いて診断し、整形外科疾患や精神疾患が鑑別に挙がる場合は1990年基準で確認することを推奨している。

前出の生坂教授が重視する「18ヵ所の圧痛点」については、「4kgの力で押し11箇所以上痛く、また広範囲の痛みが3ヵ月続いていること」を評価の条件にしているが、11ヵ所以上でなくても専門医の判断で線維筋痛症と診断されることもあり、徹底はされていない。

 

病院を変えるという選択肢も

 

さらに、新潟大学の岡田正彦名誉教授も2019年8月19日、ビジネス・ジャーナルという情報サイトの連載で「突然生まれた病気“線維筋痛症”と大ヒット鎮痛剤に疑惑…根拠不明、服用に危険性指摘」と題し、次のように告発している(以下は一部抜粋)。

「最新の鎮痛剤として、ぐんぐん売上を伸ばしているのが『プレガバリン』(一般名)です。2008年、米国で『線維筋痛症』という“新しい病気”の治療薬としての使用が認可され、扇動的なテレビ・コマーシャルとともに一気にベストセラーとなりました。この薬が認可された当時の米紙ニューヨークタイムズによれば、一部の医師はこの薬の登場を熱烈に歓迎するとしているが、一方で、そもそも線維筋痛症という病気自体が存在しないと主張する医師も多く、なかにはこの病気を提唱しておきながら、あとになって自ら論文を取り下げた医師もいるとのことでした。

何年か前、日本でもこの病名がテレビで紹介されたことがあり、翌日から全国で患者が急増したとされています。

否定派のある医師は、『この薬は患者にとって役に立つことは何もない』と断じています。また別の医師は、『線維筋痛症というもっともらしい病名をおどろおどろしく患者に告げると、ますます症状が悪化する。現場の医師が病気をつくり出しているのではないか』と述懐しています。

私自身にも似たような経験があります。他院で線維筋痛症と診断され、同薬の処方を受けている人が少なからずいて、なかには絶対に服用をやめてはいけないと告げられている人もいます。このような人たちに対し、痛みの多くは精神的なものであり、リハビリなどに励むことで自然に治っていくことをしっかり説明すると、例外なく症状は改善し、服用をやめることができるのです。

今まで聞いたこともなかった病気が突然有名になり、しかも該当者が続々現れるということ自体、いかにも不自然です」

現に今、方々の病院を渡り歩いた末に「線維筋痛症」と診断され、懸命に治療に励んでいる患者さんにとっては、本稿の内容は酷かもしれない。無論、幸いにも治療効果を実感している場合には、現在の主治医を信じ、治療を継続するのがいいだろう。しかし、もしも効果を実感できずにいるのなら、病院を変えるという選択肢もある。北原教授は「慢性の痛み政策ホームページ」で紹介されている病院を、信頼できるとして推薦している。参考にしていただきたい。

引用終了

ただ単に

凝り過ぎて

筋肉が

カチンコチンな病態

 

肉質を

きちんと柔らかくできる

医療機関で治療すれば

治るでしょ

 

世界中見渡しても

肉質が硬いから

具合が悪くなると評価し

その硬い肉質を

柔らかく変えれる

医療機関は

多くないみたい

 

また

メンタルも

診とかないと

 

すぐ力みがちな方

力が抜けない方

心配性な方

 

こういう方は

こういった

痛みの入力があると

身体にも

心にも

必要以上に

力をこめて

かばうクセが

あるように思う

 

こういった

身体と心の使い方も

診てあげないと

完治は難しい

 

たなごころ的に

考える