「湿潤治療/糖質制限の普及は難しいのか」

2015.5.27

 

こんばんは

院長 みやもとです。

 

今週も

水~土

0時と(医療系ネタ)

12時に(プライベートネタ)

8回アップします。

 

日々勉強させていただいている

「新しい創傷治療」

https://www.wound-treatment.jp/

 

「更新履歴」から

https://www.wound-treatment.jp/title_new.htm

シェアさせて頂きます。

 

「湿潤治療/糖質制限の普及は難しいのか」という

メールです。

 

「やる気を阻害する恐れがあるので

文章の掲載の是非はおまかせします」とのことですが

非常に重要な指摘なので掲載しちゃいます。

糖質制限、湿潤治療をいかに広めてゆくか。
この療法によって救われた者にとって
この課題は簡単かつ、困難なものだ。

 

簡単というのは
自分の経験からいっても
ご飯、うどん、パンなどの主食を止めただけで
先生から勧められた糖尿病の薬を
服用しないで済んでいるからだ。

 

その主食、炭水化物を再び食すれば
元に戻ってしまう。

 

合併症を恐怖しつつ
薬の飲みながら主食を取り続けるのか
主食を絶って
その恐れから開放されるのか
その選択に迷いはあり得ない。

 

しかし
この判断が普及せず
患者が増えるばかり。

 

湿潤療法も同じで
痛い皮膚移植もイソジンも必要なく
簡単なマニュアルにそったラップ治療で
素人でも対処できる。

 

しかも
何百の治療映像も自由に参照できる。

 

それでも、なかなか普及しない。

 

医者が勉強不足なのか
患者がみずから情報を求めない
怠惰な人がおおいからなのか。

 

このブログでも
それぞれの医療機関で
苦しむ必要のない患者が
旧態依然の処置を施され
無用な痛み、苦しみをさせられ
その理不尽な状況に悩む声が届けられている。

 

本当に、人々を救ってくれる
これらの療法が普及しないのはなぜなのか。

 

十年後、二十年後には
この療法が主流になっているであろうか。

 

徐々にひろがってゆくであろうが
主流になることは
現在の社会ではありえないと思われる。

 

その原因は
現代の日本の世界が
会社(組織)本位主義であり
その組織は売上げ増大維持によって
生存を許されている構造だということである。

 

普通の人間はその組織の内部で
力なく、声をあげることが出来ない小さな存在だ。

 

この構造の維持のために
国家挙げて経済成長に全精力を傾けている。

 

この構造は
日本独自の歴史的かつ人為的な所産で
古代からそうなのではない。

 

この国是の前には
真実も歪められ、無力である。

 

糖質制限、湿潤療法、甲田断食療法、ミルク断食
この実績あるかつ強力な療法の欠点は
売上げ増大に寄与しないことだ。

 

むしろ既存の売上げを
減少させてしまう。

 

甲田断食療法の後継者はいない。

 

なぜか
保険点数を稼ぐ治療が少なく
食べて生けないからだ。

 

スイマグなどの下剤の売上げでは
生活できない。

 

その患者を診察する力量など
目に見えない医者の能力は
点数化されていない。

 

みな物財が動く治療しか
点数の対象になっていないからだ。

 

現在
日本人は自分の所属する組織に
生存を唯一依存する貧しい生活なので
自分の生活を保持する為に
糖尿病薬、イソジン、化学洗剤など
その販売を優先せざるをえない。

 

患者を害するとわかっていても
売らざるを得ない。

 

これらの療法を現場に持ち込み
患者が喜んでも
結果としてその組織の売上げが減少すれば
社長をはじめ、同僚からも
非難の目が向けられしまう。

 

この構造が
日本人の倫理感覚を
劣化させている。

 

この構造が強力な壁となって
普及しない。

 

ここに真の原因があると思う。

 

学会、学問も
みなこの構造に取り込まれているのだ。

 

真実や常識が
組織の名誉と売上げ維持の前に歪められ
阻止されてしまう。

 

要は
この構造からの脱却しかない。

 

それは可能なのだ。

 

簡素でシンプルな社会
売上げ減少を歓迎するシステム。

 

江戸時代の循環社会に
戻れはしないが
地域の自然に基礎を置く経済をめざせば
人間の自立が生まれ
簡単でシンプルな常識を
喜んで受け入れる人々が
激増することは疑いない。

 

ここに日本の未来がある。

 

以上は
皆様の日々の普及の努力が
無駄だという趣旨では決してないことを
付け加えておきます。

 

自覚した人たちだけが
未来の種を蒔いてゆくことに
なるからです。

 

私も職場で
糖尿病、糖質制限を公言し
賛同者も増えています。